2010年7月30日金曜日

論文読みの続き

この前の Optim. Meth. & Softw. (2010)に載っていた論文は、いまひとつ良く解からなかったが(証明などもステップを省いているため)、その元論文になっている J. Glob. Optim (2004)に載っていた論文は詳細が書かれていたので、読みやすかった。

ただ、この2つの論文では、非常に似通った表現が多いのも気になる。おそらく、J. Glob. Optim の原稿をコピー&ペーストした後に、変更を加えたものと考えられる。
概念的なところはある程度解かったし、収束の証明のところは細かいので読むのは省略した。

ところで、SOCP を組み込んだプログラムを実際に動かしていて気がついたが、SOCP の外側のメインループは最適性の必要条件を満たしていないようである。もちろん、必要条件なので必ずしも満たす必要はないのであるが、「必要条件を満たすことが多い」のであれば必要条件を満たす解を見つけるという別のアプローチもあり得る。どうやら、それほど簡単なことではないようである。
もう少し検討が必要そうだ。

今日の作業内容:SOCP 5h
今日のランチ:信華園 かた焼きそば
明日の予測作業時間: 4h

2010年7月28日水曜日

Local Descent

昨日の SOCP は時間がかかりすぎることがわかったので、今日は最急降下方向でプログラムを組んでみた。
ただ、この場合は収束がよくないようで、2つの点が交互に出てきてしまう。
元論文のは、convex を解く内部イテレーションと、それを含むメインイテレーションの2段を同時に行うようになっているようだ。
今回の問題は簡単な構造なので、これよりもさらに高速化できるような気がしている。

今日の作業内容:SOCP 5h
今日のBGM: ARIA OST [1-3]
今日のランチ:味庵 豚肉と高菜の炒め物
明日の予測作業時間: 6h

2010年7月27日火曜日

SOCP にしてはみたけど

この前のプログラムは、1箇所バグがあることがわかり、それを取り除いたら、きちんと動作するようになった。
ただ、主双対内点法では精度が必要以上に出るようで、計算時間がかかりすぎるようだ。
(元論文が1秒なのに、1時間以上かかっている。)
classification problem では、もともと入力が完全に分類できるとは限らず(実データではよくあること)、これに主双対内点法の 1.0e-7 などの精度では精度が高すぎるようである。
単純に精度が高ければそれでいい、というわけではない、と言う点がとても勉強になった。

元にしている論文で使っているソフトは、
A DC piecewise affine model and a bundling technique in nonconvex nonsmooth minimization,
Optimization Methods & Software, 19(1), pp 89-102, 2004
であり、アルゴリズムのベースは、
Minimizing nonconvex nonsmooth functions via cutting planes and proximity control,
SIAM J Optim, 14(3), pp 743-756, 2004
のようである。
ぱらぱらっとめくってみると、どうやら trust region を使っているようである。

ただ、今回使っている定式化は、この2つの論文よりも、さらに特殊系であるため、より高速処理ができるのではないかと思う。

今日の作業内容:DC 4h
今日のBGM: Xenosaga I OST [1-2], III OST [2]
今日のランチ:シッダルータ エッグカレー
明日の予測作業時間: 6h

2010年7月26日月曜日

事務処理終了!!

今日は、朝一で書類を郵便局から郵送。

午前中にサポートベクターマシーンの話を聞いた。
やはり SDP として定式化すると大きすぎて、SDPA などの一般的なソフトではきついようである。
SDP の中でも特殊なクラスなので、そのクラスの性質を使って高速化しているようである。

あと、午後は事務処理を頑張り、これでほとんどの事務処理が片付いた。
これで明日からは研究三昧である。

今日の作業内容:SVM 2h
今日のBGM:FF7 OST [1-4]
今日のランチ:しなの うな重とおそば
明日の予測作業時間:6h

2010年7月23日金曜日

あまり時間取れず

今日は、事務的な内容が多くて、あまり時間を取ることができなかった。
数式の確認は少し進んだが、SOCP に定式化する前かそれとも定式化する段階なのか、その切り分けを早く進めたい。

今日の作業内容:数式確認 0.5h
今日のBGM: FF7 Reunion
今日のランチ:東急ストア ミートソース 11品目のヒジキサラダ タピオカココナッツ
明日の予測作業時間: 4h

2010年7月22日木曜日

結果が違う

昨日のプログラムの続きをしているが、どうやらどこかが間違っているようだ。
SOCP の目的関数値は本来 0 以上の値が出てくるはずなのに 0 未満の値が出てきている。
ただ、なぜか Support Vector Machine としての分類は 95% 程度で達成できている。
不思議である。

もう一度数式から見直すことにしよう。

今日の作業内容:書類作成 2h + プログラムの続き 3h
今日のBGM: Romancing Saga 3 OST [1-3]
今日のランチ: いろは ネギとろ丼
明日の予測作業時間:2h

2010年7月21日水曜日

SDPT3 を使ってプログラム

昨日までの原稿は、ある程度形になったので、校正だけになってきた。

あと、論文読みのは、じっくり定式化を練ってもよくわからなくなってきたので、とりあえず見切り発車でプログラムを組んでみることにした。
今回は SOCP に定式化されていて、反復計算もあるはずなので、SDPT3 を採用。
とりあえずは、そこそこ動くようになった。

ただ、論文だと目的関数が単調減少、となっているが、実際に組んでみると最初の2,3反復が単調に減少していないので、数式も含めて見直す必要がありそうだ
最適解自体はおかしくないので、目的関数の設定のあたりに間違いが含まれていそうだ。

今日の作業内容:原稿校正 1h + SOCP 3h
今日のBGM: EVA OST [1-3]
今日のランチ: つかさ 鰹のタタキ
明日の予測作業時間: 4h

2010年7月20日火曜日

書類作成

先週からの書類の作成を校正したが、今日は別に参考になる文章を見つけたので、そちらも参考にしながら校正を行った。
ただ、午後は暑い上にエアコンが使えなかったので、あまり集中力が伸びず。
暑くても集中力を維持できる工夫をすることにしよう。

あと、読んでいた論文のはだいたいの枠組はわかったので、これで実際にプログラムを組むための定式化を数式で追っていくことにしよう。

今日の作業内容:原稿作成 5h + 論文読み 1h
今日のBGM: MADLAX OST [1-2], FF7 Reunion
今日のランチ: 味庵 黒酢酢豚
明日の予測作業時間: 6h

2010年7月17日土曜日

原稿、ラフに完成

今日は、書類の続きを続けて、どうにかラフとして形になった。
ただ、すでに飽きが来ている。

とにもかくにも、これで論文読みに入れそうだ。

明日は、SDPARA の原稿修正と論文読み。

今日の作業内容:書類作成 4h
明日の予測作業時間: 4h

2010年7月16日金曜日

書類だらけ

今日は、昨日までの書類の作成をすこししたが、別の事務処理の書類が大量にあって、そちらの処理にかなりの時間が取られてしまった。
事務処理の分は、あらかたの入力は終わったので、あとは統計処理をしておけばよさそうだ。

土日のうちにでも、論文を読みはじめたいが、はたしてできるだろうか?

今日の作業内容:書類作成 2h
今日のBGM:FF6 Grand Finale
今日のランチ:ひじきのフレッシュサラダ+タラコスパ+タピオカココナッツ
明日の予測作業時間:6h

2010年7月15日木曜日

応用数理のGPGPUの記事

応用数理の Vol 20, No.2, June 2010 に GPGPU の特集が組まれていたので目を通した。
GPGPU に関係する特徴的な記事がコンパクトにまとめられていて、GPGPU について初めて読む、という方にはお薦めな内容である。
個人的には、CG法やLU分解がどう高速化されているかは今後に関係ありそうで面白かった。

あと、「密度行列繰り込み群法の超並列かと大規模計算」は、勉強になった。

他の作業としては、文章づくり。
できればサクッと終わらせて、キューに貯めてある論文を読みたいところだが、それなりに重要な書類でもあり校正もビッチリと行う必要がある。
明日には、ラフに書き終わって校正に入りたい。

今日の作業内容:応用数理チェック 1h + 文章づくり 4h
今日のBGM: とらドラ OST, FF10 OST [3,4]
今日のランチ:シッダルータ シーフードカレー
明日の予測作業時間:3h

2010年7月14日水曜日

原稿準備開始

昨日、プロットを考えていた文章を今日は書きはじめた。
今日の作業でほぼ3分の1程度進んだことがわかった。
これで、明日、明後日と進めると、約3分の2程度かと考えると、3連休中にはある程度の形にできそうだ。

今日の作業内容:原稿作成 5h
今日のBGM: MADLAX OST [1-2], FF10 OST [1,2]
今日のランチ: いろは 麦とろ定食
明日の予測作業時間: 4h

2010年7月13日火曜日

論文読みと原稿作成準備

今日は、学会であった人に送ってもらった論文を読んでみた。
SVM に関係がある論文で、convex - convex に定式化しているものだった。
読んでいて気がついたが、これはもっと高速に解ける可能性がある。
しかも高速化できる工夫が2個もある。
(1個は、学会中に査読で読んだ論文が参考文献としてあげていたアイデアである。)
これは実装すべきなのかもしれない。

あと、原稿作成準備。
2週間程度で〆切が来る原稿があるので、これを明日から本格的に書くための準備。
申請書類などに使うそれなり利用できる語彙を改めて見直したり、ある程度の構成を練り直している。
項目については、それなりに決まったので、明日からこれを文章に起こす

今日の作業内容:論文読み 3h + 作成準備 3h
今日のBGM: スカイ OST [1-2], FF12 OST [1,2,4]
今日のランチ: らく ちらしずし
明日の予測作業時間: 5h

2010年7月12日月曜日

書類提出と論文査読

今日は学会出張の書類をまとめて提出。
学会については、これで事務的に出す書類は一通り完成である。

あと、学会中に読んでおいた査読用の論文のレフリーレポートを作成。
ざっと作成したので、2,3日おいて校正すれば完成となる。

今日の作業内容:書類処理 2h + レフリーレポート 2h
今日のBGM: マクロスF OST [1-2]
今日のランチ:角笛 牛肉レタスチャーハン
明日の予測作業時間: 6h

2010年7月11日日曜日

Erice 2010 [11/11]

結局、飛行機では2時間ほどしか眠れず、あとは目を瞑って耐えた。
となりの人が iPad を持ってきていて、これがかなりの明るさで頑張っているため、余計に眠れなかった。
ちなみに、帰りも乾燥が厳しく、4時間程度でのどぬーるマスクも乾いてしまった。ただ、エコノミークラスではドリンクバーが後ろに設置され、好きなときにジュースを飲めるようになっており、ここにあったミネラルウォータでマスクに水分を吸収させることに成功。行きよりもだいぶ楽になった。

残り2時間になったところで朝食。デニッシュとパン、それにチーズとハムであった。ところが、このパンが驚くほど固い。周りを見回すと、ほとんどの人がパンを諦めている。できるだけ小さくちぎって、水で押し流すようにしてもパンを食べきり、すべて完食。頑張った。

パンの固い朝食

Alitalia 航空のサービスについて記入する紙をもらっていたので、こことばかりにコメントをたくさん書いた。とにかく乾燥がきついのがしんどかった。コメントについては、あとで追加が必要な場合にはメールで連絡が来るとのことであったが、とくにメールなどはその後来ていない。かなり厳しく書いたので、参考にならなかったのかもしれない。

成田にはほぼ予定時刻どおりに着陸した。Alitalia は日本では時間を守るようである。成田の入国審査、税関は一瞬でパスし、無事に京成の電車に乗り込む。日曜日のお昼の時間帯、ということもあって、電車はかなり空いていた。

乗り継いで13時には自宅に到着。エリーチェを出発してから実質的に20時間で到着できる、って考えると地球は小さくなったような気がする。
お昼をガストで食べようとしたら、予想以上に混雑していたので急遽変更してドトールに。タイ風チキンサンドとアイスオルゾーラテを食べる。機内食の後であると、ドトールもとても美味しい。


ドトールにて

そのあとスーツケースを片付けていると4時ぐらいに強烈な時差ぼけが襲来し、2時間ほど仮眠を取らざるを得なくなる。2時間後に起き出して、夕飯こそは、とガストに再挑戦。


はみ出るステーキセット

最後なのでちょっとだけ豪華に「はみ出るステーキセット」にして、これを30分ぐらいかけてゆっくりと食べる。
家に帰ってくると、選挙速報が始まっており、民主党が負けたことが分かったが、スーツケースの片づけを優先することにした。




ここまででエリーチェへの学会参加の記録は終わりである。
写真は撮ってきた部分の一部だけを掲載しているので、他にも入場料についてなども写真を撮ってあるところがある。学会関係の資料(レストランマップ)などはスキャナで取り込んで保存してある。
なお、エリーチェの天気は
エキサイトの天気予報のページ
で見ることができる。

イタリアは、今回始めてであったが、学会で行けるのであれば一度は行ってみるといいと思う。イタリアは歴史が重厚な分、現代科学はいまひとつ重要視されていないらしく、もともと国際学会の数も少ない(レオナルドダヴィンチなどは有名だが、20世紀以降の有名な科学者がさっぱり思いつかない)。チャンスが少ない分、行けるのであれば行ってみるべきである。

あと、イタリアの本場の料理というのは、日本のイタリア料理店で出す料理とはかなり違う。コースの構成からして違いがある。イタリアの場合、フルコースになると2時間は軽く越えるため、日本にはあまりなじまないのかもしれない。
ただし、イタリアの本場の料理が美味しいかというと、そうでもない。素材の美味しさを過信しすぎていて、料理としては未完成なことが多い。たとえば、熱い料理がぬるい状態で出てきたり、ジェラートが半分溶けていたり、ということがかなりあった。まだまだ美味しくできるのであるが、それをしないところがイタリアらしさなのかもしれない、と思ったりもする。

でも、やっぱり一度は行ってみたかった国でもあって、行ってみて良かったと思っている。

2010年7月10日土曜日

Erice 2010 [10/11]

昨日で学会も無事に終わり、今日は帰国である。
まず、7時40分ぐらいに学会センターで朝ごはんを済ませる。朝ごはんをここで食べるのも、他の人と話をするのも最後である。街はすっかり霧に覆われていて、ちょっとビックリである。


霧に包まれた街
朝食の風景
朝食の様子
朝食の部屋

朝食も食べ終わり、スーツケースに荷物を整理する。このときに歯ブラシを入れ忘れたので、あわてて入れなおす。
今回は、時差ぼけ対策にさくらんぼのジャムを食べてみたりもしたが、それも今日で最後である。さくらんぼのジャムはそれなりに効果があったような気がする。
あとは、学会のアンケートに答えておいた。部屋の鍵は部屋においておけばいい、という電話をもらったので部屋に鍵を置いたまま9時40分にサンフランチェスコを後にする。

部屋の電話とエリーチェの地図
さくらんぼのジャム
アンケートと部屋の鍵

パレルモ空港までは学会が送ってくれることになっていたので、学会のバンに乗り込む。学会参加者も6人ぐらい乗っている。これでいろは坂を降りていく。
運転手の話によると、エリーチェのいろは坂ではF1みたいなレースが開催されており、裾野の途中からエリーチェの入り口までを20分(30分だったかも)で上りきるとのことである。
イタリア人にもクレイジーな人たちがいるものである。
他にも、高速道路では「このあたりがマフィアの地域さ」などと教えてくれた。こんなところで車から下ろされたら、大変な事態である。
80分ぐらいのドライブでパレルモ空港に到着。ここは小さい空港なので、カウンターも一箇所。ここのカウンターに並んでいるときに10日ぶりに日本人を見かける(パスポートが日本のものだったので、間違いないはず)。

パレルモの空港からローマでの乗り継ぎとなる AZ1796 に10番ゲートに乗るのであるが、9番ゲートはミラノ行きである。このミラノ行きはAZ1796より1時間ぐらい早く出発する予定が搭乗時間がどんどんと遅れて、しまいには別ゲートに変更になってしまった。おそるべし、パレルモ。

そのあと、少しお腹がすいたのでお菓子をひとつだけ買って食べた。(AZ1796は13:00出発で14:10に着陸であるが、国際線のAZ784は15:10に出発のため16時から17時ごろに夕飯になる)


パレルモのチェックインカウンター
空港の模型
パイにクリームが入ったお菓子で2.1ユーロ(結構パイが堅かった)


AZ1796 は10分遅れで離陸で、また飲み物とお菓子が出てきた。

AZ1796
一番前の席だったので、コックピットまで見えてしまう(離陸の前にちゃんとドアが閉じるので乗客はもちろん入れない)

ところで、AZ1796 は 14:10 の着陸予定で、乗り継ぐ AZ784 (東京までの直行便) は 15:10 の出発である。実は1時間しかトランジットがないのであるが、さらに10分の遅れが発生している。
フェウミチーノに降りると、飛行機からターミナルへのバスが来ておらず10分以上のロスが発生。しかも、フェウミチーノのなかは意外と構造がわかりにくい。職員にゲートを聞いてみるが、なんと空港職員でさえも把握できていない。驚きである。(チケットを見せても、どこのゲートか解からないというレベルである。)
とにかくダッシュしていくと、なんとこんなところでパスポートチェック。仕方なく列に沿って10分ぐらいかかってクリア。
さらにダッシュして、空港トラムに乗って国際線のあるところに。しかしながら、ここでさらにトラップが。なんとゲートが変更されているのである。パレルモでチケットをもらったのは3時間前で、さっそくゲートが変更されていたり、イタリアの空港は結構いい加減である。
搭乗の列は消えており、飛行機に乗り込むと出発10分前である。フェウミチーノ空港で1時間でのトランジットは慌ただしい。


フェウミチーノ空港では、いろいろとお店があり、できればゆっくりしたかった

AZ784 も実は10分遅れで離陸だった。さすがイタリア、時間に不正確である。

飛行機の中では、パレルモに行く途中で読んだ「万能鑑定士Q」の4巻の続きを読んだ。さらさらと読めるので、あっさりと読み終わった。それなりに面白かった。かなり最後のほうになるまで犯人が誰か解からなかった。

夕飯はイタリアンとジャパニーズから選べたのでジャパニーズにしてみた。ちなみに、イタリアンはラザニアであった。久しぶりに日本風のお米のたき方で、ちょっと懐かしさがあった。
チキン


本も読み終わって、眠り始めたところで日付が変わる。

2010年7月9日金曜日

Erice 2010 [9/11]

今日で学会も最終日であるが、今日はもともと半日分のスケジュールで発表が組まれている。
Plenary は support vector machine の話で、医療の人たちと組んで実際のデータで計算している、という話だった。やはり、データをいかに処理するか、が大事なようだ。
あとは、semi-infinite programming などでの最適制御や、最後は宝石のカットを cutting and packing progrem に定式化してどのように解いていくか、などの研究だった。

これで、一通り発表は終わりだが、終わったところでイタリアの学生グループが壇上に上がってきたので何をするのかと思ったら、主催者に感謝のプレゼンテーションをしていた。どうやら、主催者は泳ぎだけでなくサッカーも得意らしい。

主催者の紹介

これで学会は終了したが、飛行機は明日の予定なので、午後は自由時間である。まずは腹ごしらえからで、今日は Pieta に行ってみた。ここはバンケットで利用したが、お昼には使っていなかった。(学会会場からちょっと遠い、という難点もある)

Pieta についてはみたものの、お客さんはなく閉店しているかと思ったが、中からウェイターが出てきて対応してくれた。ここでは、パスタが2種類から選べたが、片方はNASUというトラップであり、注意が必要である。

トマトソースのパスタ
フィレ肉のピカタ(これは結構美味しかった)
付け合せのポテト(美味しいけどボリュームがありすぎ)
デザート

Pieta はなかなかに美味しかった。

今日はエリーチェの最終日であるため、エリーチェの中を見て回ることにした。
特に、ここまでエリーチェではまったく土産を買っておらず、買ったのは昼食、夕食のミネラルウォータと歯ブラシだけであった。
ただ、この時点で14時、直射日光がガンガン当たっているので、とりあえずサンフランチェスコの自分の部屋に戻って2時間ほど休憩。16時ごろになって日が傾いてから出かけることにした。

まずは、入り口に当たる「トラパーニ門」まで出てきて、その近くにある見晴台(高さ20m)で共通券を5ユーロで購入。このチケットがあると、この見晴台のほかに Real Duomo, Salvatore 教会、Martino 教会、Giliano 教会、Giovanni 教会がセットで見てまわることができる。それぞれの教会も独立に2ユーロで見て回れるが、それぞれ2ユーロだと内容的に割高感がある。もともと観光客用に作られているわけではなく、この見学料も教会の維持に使われるので、ひとつひとつの教会が観光名所というわけではない。
この共通券は一日のみ有効で、最初に使った日に固定される。

チケットを購入して、そのまま見晴台へと上る。ここの階段はらせん状になっており、かなり急である上に狭い。ディパックぐらいであれば持ってあがれるが、それ以上大きいバッグだと降りてくる人の邪魔になってしまうのでお勧めできない。

見晴台と Real Duomo

180段ある階段を上りきると、エリーチェ全体をかなり見ることができる。エリーチェ自体が山の上で傾斜があるためエリーチェ全体を網羅することはできないが、爽快な景色である。

見晴台からの風景(てっぺんに見えるのがGuliano 教会の建物である)

Real Duomo の内部

Real Duomo を出た後は、メインストリートを道なりに進むと Salvatore 教会がある。ただ、この教会は半分倒壊しているような感じで、意外と見れるところは少ない。

Salvatore 教会の内部

その後、メインストリートをちょっと右に外れたところに Martino 教会がある。この教会の中は展示室などもあるが、中が非常に綺麗である。ここはエリーチェの中でもおススメの教会である。


Martino 教会内部

またメインストリートに戻り、エーデルワイスのある広場に出て、学会センターの前を通ると Guliano 教会へと出る。ここはコンサートのときは無料で入れたが、本来はチケットが必要であり、裏手に展示室などがある。あと、ここはサンフランチェスコのすぐ近くなので、道が良くわかる。


Guliano 教会の内部

ここで、コースとしてはサンフランチェスコに寄ることになっているので、初めてサンフランチェスコの正面から入ってみた(いつもは裏口のようなところから入っているので)。
メディカルセンターのはずではあるが、正面から入ると、いたって普通の教会であった。

サンフランチェスコ内部

コースもだいぶ見終わり、残すは Giovanni 教会である。この教会はエリーチェの中でも東の外れにあり、ちょっと段差があって下に位置している。少し遠い感じだ。ここも中は一部屋だが、装飾などが綺麗に飾られており、またいくつかは修復作業中になっているものもある。



Giovanni 教会の内部


これで一通りコースにたどっての見学は終了。ここまででだいたい18時30分である。既に道を覚えているのでサクサクと進んでいるが、初めてエリーチェに来てこのコースをたどるときには3時間半程度見ておいたほうがよい。最初に来たときは道に迷うこともあるし、途中のお土産屋さんに入りたくなることもあるからだ。

最後に Giovanni 教会からほど近いノルマン城に行ってみた。ここは外見がかっこいいので、3ユーロはらって見られる内部はさらにかっこいいかと思ったが、内部は案外見るものが限られており(5分もかからない)、外から見るだけでも十分である。あと7月の上旬は19時に閉まるのであるが、18時50分に出ようとしたら既に鍵がかかっており、鍵を開けてもらう必要があったりした。

外から見るとかっこいいノルマン城
ただし、中はそれほど見るものがない

一通りの観光が終わったので、あとはお土産を買うことにした。エリーチェは小さなお土産屋さんが点在しており、京都の八つ橋屋さんなみにたくさんある。マグネットをお店の前に出しているところが多く、これを見ているだけでもさりげなく楽しい。


お土産屋さんがたくさん
あっちにもこっちにも

結局、パスタと塩、そしてマグネットをいくつか買ってみた。
確か「学会バッチがあると10%割引」と書いてあったが、購入したものが安かったのか、それともお店がちがかったのか10%割引は適用ならずであった。

あと、エリーチェにはあちこちに昔なつかしのガチャガチャがあり、どうしても気になったので一度だけトライしてみた。1回1ユーロであった。


ガチャガチャの仕組みは日本と同じ
ガチャガチャの結果


エリーチェ最後の夕飯は、エリーチェの中でいろいろと食べて一番美味しかった Elimo にもう一度訪れた。
トマトをチーズソースで食べると結構美味しい
ツナのソテーは何度目かわからなくなっているけど、オリーブオイルがきちんと効いている
最後はベリー系のシャーベットで〆

夕飯を食べていると Rendl など他の学会参加者もあとから来ていた。やはり Elimo は美味しいらしい。

8時30分頃に部屋に戻って査読レポートをざっと仕上げる。メジャーコメントだけは日本に帰ってから英語に翻訳するように日本語で軽くまとめておいた。そのあと、帰国用にスーツケースの整理をする。

最後に Xenosaga3 の Hepatica と Maybe tomorrow を聞く。Hepatica は学会などで海外に訪れたときに、最終日の夜に聞いてみることが多いが、グッと来る名曲である。

2010年7月8日木曜日

Erice 2010 [8/11]

だいぶ学会のスケジュールも消化され、だんだんと参加者もだらりとしてきている。
特に、バンケットとエクスカーションの疲れが手に取るようにわかる。

なお、Dirac ホールの3階にはここを訪れた著名人の文章が残っており、日本ではカミオカンデでノーベル賞を取った小柴昌俊の文章が残されている。

小柴昌俊のメモ(だったと思うけど、別の人かも知れない)

発表内容としては、データに確率的なものを仮定しておいて、それで最適化する、といったものが多かった。
こういった内容は実際の工場などの現場を解いているものが多いようで、制御などとも関連しているようだ。
あと、elliptic variational inequality など楕円とも関連している発表も数件あった。

なお、この日は午前中だけで終了し、午後にはまたもやエクスカーションとなってしまった。もともと一日全部発表の予定だったが、発表者の何人かが来られず空き時間ができてしまい、午後だけのエクスカーションとなった。

お昼を食べた後に出発、ということでお昼を食べに行く。今回は Dirac ホール近くの「エーデルワイス」である。なお、エーデルワイスはホテルとレストランが別々に少し離れた位置にあるので注意が必要である。ここは2種類から選べるが、その2種類は固定であるため、またペンネ、ソーセージ、デザートとしてみた。ペンネとの2択になる野菜スープは、見た目からしてあまり美味しそうではなかった。ペンネはトマトソース味であり、外れにくいものである。ソーセージは、30cm ぐらいあってかなりの大きさであり、美味しいけどちょっとしょっぱい。ソーセージとの2択はポークソテーであり、これもしょっぱいらしい。あと、デザートはプラムになっていた。

午後14時30分ごろ、エリーチェの入り口「トラパーニ門」からバスで出発。今回はエリーチェとパレルモの間の海岸線にある「Riserva naturale dello ZINGARO」という自然公園に強制連行される。ここは自然公園になっており、ところどころ海水浴ができる小さな砂浜がある。ただし、その砂浜までは炎天下のハイキングコース(かなりの段差があり、小学生未満だとそれなりに危険)を片道50分歩く必要がある。なお、砂浜にはシャワーなどはないので、泳いだら50分間水着のままで帰りを歩く必要がある。この自然公園は「地球の歩き方」には載っていないが、あまり観光には向かないところなので当然でもある。ちなみに、入場料3ユーロ。海水浴をしたければトラパーニのほうがおススメであり、日本人が無理してくる必要はない。

学会主催者は、ガンガン海水浴をしていた。どうやら本人が海水浴をしたいために、この場所が選ばれたようである。さすがイタリアである。

炎天下のハイキング(熱中症に本当に注意)
小さい砂浜(シャワーとかないけど、水の透明度はすごく高い)

今日は7時10分には自然公園を出発して(ちなみに、集合時間は6時30分)、エリーチェで夕飯。
トラパーニ門からだと比較的近い Elimo で食べることにする。入ってみると Yuan グループがいたので、同じ席にして食べた。
リゾットが最初に出てきて、そのあとビーフソテー、最後にケーキと、炎天下を歩いてきた後(往復100分)にはボリュームたっぷりであったが、やはり Elimo の料理は美味しく、最後まで食べることができた。

今日は9時には部屋に戻ることができたので、査読の続きを進めた。

2010年7月7日水曜日

Erice 2010 [7/11]

今日は学会も一休みのエクスカーションである。
バスに乗ってみんなで遠足である。
エリーチェから久しぶりに山を降りたが、バスに乗っていてもいろは坂がやはり怖い。高所恐怖症の人は窓際の席はあきらめたほうが良い。

エリーチェから、まずは山を降りた下にあるトラパーニまでだいたい1時間。そこからさらに1時間弱バスに揺られてバスを降りると、そこには一艘の船が。どうやら、この船に乗って渡るとモティアという遺跡があるのである。

船に乗る参加者

モティア島


船は10分でモティア島に到着。上陸する。
なお、このあたりで11時ぐらいになっているが、すでに直射日光は厳しく、長袖長ズボンで歩いていたら熱射病になりそうである。ぼうしを持っていけば良かった、と思っている。

モティア島は小さい島であり、2時間ほどでぐるっと見て回れるサイズである。ここはカルタゴの遺跡でもあるが、入場料が6ユーロかかる。まずは、博物館で出土品を20分ぐらいで見て回ったあと、炎天下の中を島の遺跡をダイジェストで見て回る。
(今回は、学会の人がガイドを雇ってくれていたので、その人が博物館とか遺跡とかを説明してくれた)
カルタゴの遺跡に興味がある人であればそれなりに楽しめるスポットであるが、日本からの観光の場合、スケジュールに無理をしてまで来る必要はなさそうである。あと、博物館の展示品はイタリア語なので、イタリア語がわからないと、ただ見るだけになる(頭の中のイメージで補完できるのであれば、特に問題なし)。


博物館入り口(だいたい30分もかからずに見ることができる)
有名な像
出土品の数々
遺跡が残されているが炎天下なので熱射病に注意

そのあと、カフェに移動してランチボックスを受け取りお昼になる。なお、このあたりは製塩も有名であちこちに塩田がある。そうそう、ランチボックスのメニューが何かと期待していたら、学会の休憩時間に出ているもの、つまり朝ごはんのメニューが入っていた。ちょっとがっくり。昨日のバンケットでお金を相当使ったのかもしれない。あと、ここのカフェのトイレは水が詰まるようになっていてビックリした。いろいろと大変である。


塩田がある風景

よく知っているメニュー(ただし、プラムは美味しい)

カフェから次のマルサーラに移動するバスの中で、気がついたらとなりを走っている線路の踏切がカンカンと音を立てていた。そのうちに電車が来たので思わず写真を撮る。シチリア島の電車は数時間に1本の割合なので、電車の写真を取れるのは貴重である。


線路が道路のとなりを並走
シチリア島の電車

マルサーラでは、ワイン工場を見学。ワインの樽がたくさんあるし、貯蔵施設もたくさんあった。
ただ、どこかでワインが一部もれているらしく、ワインのにおいがかなり強烈であった。お酒のにおいがダメな人は気をつけたほうが良い。
ワインの樽の一部には、観光客が名前を書いたものがあり、日本人の名前もたくさん見ることができた。
見学の後、試飲をすることになっているようで、この試飲が2ユーロであった(工場見学も含めての金額かもしれない)。私はお酒が飲めないので、つまみのスナックだけを食べてきた。
そのあと、ワイン工場のショップでワインを購入できるようになっている。さすがに日本まで持って買えるのは大変なので(税関とか引っかかりそうだし、途中でボトル割れそうだし)、見てみるだけにしたが、日本よりも相当安いようである。買ってその日の夜に飲む、とかだったらありかと思う。

貯蔵がすごい
一部の樽に観光客の名前が書き込まれている


その後、トラパーニへと移動して、海水浴場へ。これがだいたい16時ぐらい。水着などをちゃんと持ってきている学会参加者は、次から次へと地中海へ。そこまで遊びがある、ということを知らなかった自分は海水浴場の屋根があるところの椅子でボケーと座って待つ。2時間ぐらいたって、暇になった頃、オランダ人の研究者と一緒に(彼も水着なし)トラパーニの街に出かけてみる。
トラパーニは、それほど大きな街ではないが、メインストリートにはそれなりに人がいて、ショッピングが楽しめるようになっている。ここでお土産用にパスタと塩を購入した。お土産屋さんでは英語が通じず大変であったが、身振り手振りでなんとかなるものである。


トラパーニのメインストリート

海水浴場からメインストリートまでは1kmぐらいの距離であり、帰りに海岸を歩いて帰ったが、ここからだと山の上にあるエリーチェも良く見える。

山の上のエリーチェ

海水浴場に戻ってみると、だいたいの学会参加者がすでに水から上がっていた。ここまで来て地中海に触らないのも勿体ないかと思い、指だけ地中海につかって来た。

夕飯は海水浴場の Paradiso で8時30分にスタート。ただ、となりで結婚式をしてスタッフが足りなかったらしく、なにもかも遅くなり、最初のメニューが到着した時点ですでに9時過ぎ。夕飯を食べ終えると11時30分を回っており、ここからバスに乗って1時間以上かかってエリーチェに戻ると、あとは寝るだけなのであった。



夕焼けがすごい


前菜(すでに1時間待ちなので、たくさん取ってしまった。でも、これは美味しかった)
クスクス
パスタは普通の美味しさ
メインがムール貝だとボリューム的にちょっとさびしい
デザートはフルーツポンチ