2018年11月9日金曜日

京都で制御と最適化のワークショップに参加してきた

京都で行われた制御と最適化のワークショップに参加してきた。

SDPについては主要な応用の一つに制御理論があるので、制御分野と数理最適化分野は比較的近い分野にあるわけだけど、一つのワークショップになっているのは、あんまりないかもしれない、と思う。

今回は制御分野の先生からの発表やコメントなどもいろいろと聞くことができて、いつもとは違う視点だったりで参考になるところが多々あった。こういう風に「近い分野だけど、いつもは一緒にやっていない」というところがワークショップを行うのは、いい刺激になるな、と思った。


あと、ワークショップが終わった後に話をしていたところで話題の一つになっていたのが「数理最適化の分野は、一般化しすぎる」ということだった。
分かりやすく錐最適化の言葉で例を作るなら「LPでできたことをSDPとか対称錐とかに一般化する」ということで、つまり「むしろ計算対象を特化することで、より効率的なアルゴリズムを作れるはずだ」ということだった。

数理最適化分野で一般化が良く行われる理由は、個人的には「どういう応用があるかわかっているから」ということだと思っている。つまり、「この問題を解くことに需要はあるのだろうか?」ということを余り真剣に考える必要がない。逆に計算対象を特化すると「この狭い範囲しか計算対象にしないアルゴリズムに、本当に需要はあるんだろうか」ということをキチンと議論しないとならない。

一般化と特化は、どちらかが正解で残りが間違い、という二者択一のものではなくて、両方とも正解であると個人的には思う。どっちに行ってもオモチロイ研究を作り出せることができる。

こういったことを考える視点をもらえた、というだけでも、今回のワークショップは行ってきてよかったなぁ、と思う。
またいつか参加してみたいものだ。