2015年12月17日木曜日

疫病の広がり方と研究資産

金曜日に参加した制御関係のワークショップで、疫病の広がり方についてエージェントベースのシミュレーションを用いている研究があり、非常に勉強になった。

ところで、この話を聞いて思い出したが、疫病の広がりを抑えるために、人的ネットワークのどこに医療予算をどのように配分するべきか、ということを半正定値計画問題で計算している、という論文があった。
この結果をシミュレーションのパラメータなどに利用したら、有効活用できるかと思われる。


ところで、疫病の場合は広がりを抑えることが計算目的となるが、同じような計算ステップを用いれば、研究分野でどの研究を普及させるためには誰に研究予算をつけるべきか、ということも計算できる。
たとえば、ドイツの「インダストリー4.0」などはキーワードとしてよく聞くようになっているが、研究をブランドとして確立していくためにも数理最適化のアプローチを使えるかと考えられる。
ネットワークデータをどのように入手すべきか、という課題があるが、計算手順としては開発可能なアプローチかと考えられる。

2015年12月7日月曜日

Julia の git 版をコンパイルしてみる

Debian で Julia を apt-get でインストールすると 0.3.2 というバージョンがインストールされ、少し古いバージョンである。

ということで、最新版を素っ飛ばして、git 版をインストールしてみる。
Julia はバージョンごとにファイルが整理されているので、複数のバージョンが共存しやすい。

まずは、
$ git clone https://github.com/JuliaLang/julia.git
としてソースを clone する。
そのあとは、

$ cd julia
$ make

として、数時間放っておくだけでコンパイルが終わる。
(apt-get で Julia をインストールしてあるので、コンパイルに必要なファイルなどは既にそろっているのではないかと推測している。)

実行するには
$ ./julia
とすればよく、Pkg.add などでパッケージもインストールできる。
(ただし、Version 0.4 とは別にインストールされるので、パッケージを一通りインストールしなおす必要がある。)

ちなみに、Version を表示してみると、
$ ./julia --version
julia version 0.5.0-dev
と表示される。

今日の作業内容:ワークショップ準備 2h + 樹木園計算 2h
明日の予測作業時間:3h

2015年12月2日水曜日

離散凸を勉強中

手元で最適化しようとしている関数が離散凸関数であるかどうかを判断するために、離散凸について、もう少し勉強中。

連続関数なら、ヘッセ行列が半正定値なら凸関数になることが分かるけど、離散凸では様子が違う、ということが下の資料に書いてある。
http://www3.grips.ac.jp/~tsuchiya/PSD/slides/murota140114.pdf

つまり、離散凸の場合の実行可能解である各点でヘッセ行列が半正定値でも離散凸関数とは限らないようだ。

このあたりをふまえて、もう少し調べてみることにする。

今日の作業内容:ワークショップ準備 1h, 離散凸を下調べ 2h
明日の予測作業時間:1h