2018年5月31日木曜日

論文読み:Theoretical challenges towards cutting-plane selection

切除平面法についての理論面の情報を集めた論文が出ていた。

https://link.springer.com/content/pdf/10.1007%2Fs10107-018-1302-4.pdf

サーベイのような位置づけの論文で、どういった cut があるのか、それらがどういう性質を持っているのか、などがまとめられている。
確率論的な立場で cut の性質を証明している Theorem 1 は、こういった視点があるのか、と思ったりする。

あと、この論文の Final Remarks は秀逸。
the answers may not be unique.
の他にも含蓄の多い言葉が並んでいる。
Final Remarks 全体を引用したくなるけど、そうすると引用としては長くなりすぎるので止めておくが、CPLEX, GuRoBi などを使っている人は、一読の価値があるんじゃないかと思う。

2018年5月29日火曜日

sharelatex の synctex がズレるのを回避できる

sharelatex は便利だけど、synctex で PDF から tex に移動したときに数十行ぐらい常にズレるのが気になっていた。つまり、PDF で範囲指定をしてから、画面中央の左矢印で tex に移動すると、範囲指定していたところからは数十行ズレた位置に移動してしまう。

ずっと気になっていたのだが、今日何気に PDF をダブルクリックしてみたら、tex が該当箇所にほぼ正確に移動できることが分かった。
こんなに簡単な方法で回避できるとは思ってもみなかった。




2018年5月17日木曜日

発表した内容よりもいい定式化に気がついた

土曜日に発表したときに定式化をあげたけど、今朝の通勤時間にもっといい式変形があることに気がついた。非ゼロの数を1/3程度にできる。

で、30分ぐらいでプログラムを作って実行してみたけど、思っていたほど効果が出ない。
計算時間だと 5 % 程度しか削減できない。
内点法の動きは、ちょっと謎だ。

まぁ、今回のはうまく行かなかったけど、first-order method に使えるかもしれないんで、もう少し考えてみることにする。

2018年5月14日月曜日

研究集会で発表してきた

土曜日にあった研究集会で発表をさせてもらった。
今回の発表では、ここまでの研究内容の棚卸もいろいろとできたし、もらったコメントも勉強になるコメントが多く、とてもいい機会になった。

今回の内容については、似たような構造の数理最適化問題がたくさんあるので、まだまだ何本も論文にできるような内容を含んでいるかと思うし、もっと時間を使ってやっていけたら、とも思う。今回の発表でもらったコメントなどで「Todoリスト」も強化できたし。

また、数理最適化があまり使われてこなかった分野の話でもあるけど、数理最適化手法が強い効果を発揮したりもするので、数理最適化手法を作れる人には面白いかな、と思ったりもする。個人的には、離散最適化の人が入ってきたりしたらアルゴリズムを作るという意味では無敵なんだろうな、と予想していたりもするけど、その一方で参入障壁も大きいかもしれない。

あと、違った分野の人とやり取りをしていると、「数理最適化だけだと井の蛙かも?」ということに気づいたりする。専門用語の違いから話が全く通じなかったりすることもあったりするけど(自分の英語力のなさも見落とせない要素だけど)、分野の違いを超えて研究をするのにどういったことが大事なのか、ということを教わったりもする。こういった経験は、別に進めている放射線治療に関する最適化などの勉強にも役立っている。


あと、今回の発表で細かいところでは、最後の質問が終わったところでピッタリ予定の時間になったのが、「あぁ、こういう偶然ってあるもんなんだなぁ」と思ったりもした。発表スピードは自分でコントロールできるにしても、質問の数とかは自分ではコントロールできるものではないし。


そんな色々があるにしても、もうちょっと研究を頑張って、いろんなところに役立てられるようになれれば、と思う今日この頃。