TeX には \c, \l など一文字からなるコマンドがあって、非常に迷惑だったのだが、これを回避できる方法があることが分かった。
そもそものところからいうと、\a, \b, \c などを a, b, c などのベクトル表記だったりに充てようとすると \c や \l の内容を上書きする必要があって、この場合にヨーロッパのアクセントに使うべき \c, \l を回避できずに参考文献などで困ってしまう。
こういった場合は
\let\strokel\l
として \strokel にオリジナルの \l を控えさせておいて、それから\rewcommand で \l を再定義すれば回避できる。
今回の内容では
https://tex.stackexchange.com/questions/154067/new-command-and-l-with-stroke
が参考になった。
ただ、参考文献の著者名とかにウムラウトとか必要か?と言われると、そもそも論としては疑問も残るもの。もちろん、著者名を正確に表現できた方がいいのは当然にしても、それだったら漢字やハングルの著者名だって、そのまま表現できるべきであるわけで、まぁ、そのあたりは学術雑誌もちゃんとグローバル化されているわけじゃないんだよね、ってことなのかもしれない。
2018年3月9日金曜日
2018年3月6日火曜日
sharelatex がすごい便利
最近、sharelatex をローカル環境にインストールして使い始めてみている。
(オンライン版もあるので、そっちのほうが簡単だとは思うのだけど、そっちは使わずにローカルにインストールしている。)
ローカルの環境で TeXLive をフルに入れると docker のイメージファイルが 8GB くらいになったりもするし、docker をどうやって使ったらいいか勉強するのが手間ではあったけど、TeX のソースファイルを書く上では、TeXWorks, TeXstudio, Emacs, Atom とかよりも軽快で便利。
特に便利なのは、TeX の構文チェックをリアルタイムで行ってくれるところ。
TeX だと \begin で始まったのが \end で終わってないとコンパイルエラーになるけど、どこでエラーになるのかログを見ただけだといまいちわからなくて、このエラーが結構大変。
でも、sharelatex だと \begin を入れると \end が入っていない場合に赤くなるので、簡単に異常な状態が分かる。ついでに $$ も同様に分かりやすい。
これのおかげでコンパイル回数もだいぶ削減できて、SDD に優しい環境のような気がする(最初に 8GB も使ってるけど)。
(オンライン版もあるので、そっちのほうが簡単だとは思うのだけど、そっちは使わずにローカルにインストールしている。)
ローカルの環境で TeXLive をフルに入れると docker のイメージファイルが 8GB くらいになったりもするし、docker をどうやって使ったらいいか勉強するのが手間ではあったけど、TeX のソースファイルを書く上では、TeXWorks, TeXstudio, Emacs, Atom とかよりも軽快で便利。
特に便利なのは、TeX の構文チェックをリアルタイムで行ってくれるところ。
TeX だと \begin で始まったのが \end で終わってないとコンパイルエラーになるけど、どこでエラーになるのかログを見ただけだといまいちわからなくて、このエラーが結構大変。
でも、sharelatex だと \begin を入れると \end が入っていない場合に赤くなるので、簡単に異常な状態が分かる。ついでに $$ も同様に分かりやすい。
これのおかげでコンパイル回数もだいぶ削減できて、SDD に優しい環境のような気がする(最初に 8GB も使ってるけど)。
2018年2月11日日曜日
Knuth 以上の天才なんじゃないだろうか
Knuth といえばアルゴリズムを勉強したことがあるような人なら誰でも知っている超有名研究者なわけだけど、TeX の基礎を創った開発者としても超有名。
その Knuth を超えるんじゃないか、と個人的に思うのが
http://www.kabipan.com/densan/article.html
の内容。
簡単にいうと、TeX の主要な機能である自動番号付けと相互参照を Java Script で作ってしまう、というもの。
しかも、世の中には Mathjax もあるし、Java Script で bibtex も処理できてしまうようだし、TeX で作られている論文の9割以上は TeX をインストールしなくても HTML + Mathjax + Java Script で、論文としての読むに堪えるものは再現できるのではないかと思ってしまう。(というか、オンラインで論文を読んでいるときには、最近ではほとんどの機能がそうやって再現されているみたいだし。)
まぁ、こういうのが気になっているのも、そもそも TeX が衰退してきているなぁ、と感じるところにある。
https://www.slideshare.net/iesli/20141108-senooken-tex
によると TeX, LaTeX などの検索回数は 1/3 程度に減ってきているようで、世界の研究者の数が1/3に減ったりしてはいないだろうから、TeX は新しい研究者には支持されていない、ということを示唆しているのではないかと思ったりする。
TeXLive はインストールすると 2.5 GB 以上の容量があるし、Android などのタブレットやスマホへの移植も進んでいない。
PC でのコンパイルも、PCそのものの性能は向上しているけど、TeX 処理系が遅くなっていて、10年前のほうが高速にコンパイルできたんじゃないか?って思ったりするほど。
それだったら、いっそのこと、HTML + Mathjax + Java Scriptで作ってしまった方がいいのではないかと思う。
これならブラウザが動いていれば CJK の問題もブラウザが吸収してくれるし、開発する部分は100MBもないだろうから(1MB でも主要な機能の9割はいけるのでは?)、少ない人数でも十分に開発できるかもしれない。
エディタとブラウザがあればいいから、Android や Chromebook などでも十分に論文を書けると思う。TeX の挫折理由の一つであるインストールも簡単になるだろうから、挫折する人は減るだろうし。
その Knuth を超えるんじゃないか、と個人的に思うのが
http://www.kabipan.com/densan/article.html
の内容。
簡単にいうと、TeX の主要な機能である自動番号付けと相互参照を Java Script で作ってしまう、というもの。
しかも、世の中には Mathjax もあるし、Java Script で bibtex も処理できてしまうようだし、TeX で作られている論文の9割以上は TeX をインストールしなくても HTML + Mathjax + Java Script で、論文としての読むに堪えるものは再現できるのではないかと思ってしまう。(というか、オンラインで論文を読んでいるときには、最近ではほとんどの機能がそうやって再現されているみたいだし。)
まぁ、こういうのが気になっているのも、そもそも TeX が衰退してきているなぁ、と感じるところにある。
https://www.slideshare.net/iesli/20141108-senooken-tex
によると TeX, LaTeX などの検索回数は 1/3 程度に減ってきているようで、世界の研究者の数が1/3に減ったりしてはいないだろうから、TeX は新しい研究者には支持されていない、ということを示唆しているのではないかと思ったりする。
TeXLive はインストールすると 2.5 GB 以上の容量があるし、Android などのタブレットやスマホへの移植も進んでいない。
PC でのコンパイルも、PCそのものの性能は向上しているけど、TeX 処理系が遅くなっていて、10年前のほうが高速にコンパイルできたんじゃないか?って思ったりするほど。
それだったら、いっそのこと、HTML + Mathjax + Java Scriptで作ってしまった方がいいのではないかと思う。
これならブラウザが動いていれば CJK の問題もブラウザが吸収してくれるし、開発する部分は100MBもないだろうから(1MB でも主要な機能の9割はいけるのでは?)、少ない人数でも十分に開発できるかもしれない。
エディタとブラウザがあればいいから、Android や Chromebook などでも十分に論文を書けると思う。TeX の挫折理由の一つであるインストールも簡単になるだろうから、挫折する人は減るだろうし。
2018年1月30日火曜日
論文読み:An improved version of Chubanov’s method for solving a homogeneous feasibility problem
An improved version of Chubanov’s method for solving a homogeneous feasibility problem
http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10556788.2017.1368509
をざっと読んでみた。Chubanov の方法を改良して性能を上げるっていうものだった。
この論文を読んでいて気が付いたけど、Chubanov の方法は norm の取り方が結構重要なので、双対 norm を入れると dual の方法が作れるのかー。
数値結果については Gurobi よりも良いということになっているけど、問題が小さいので何とも言い難いところかと。数値実験はオマケのような立ち位置なのかもしれない。
2018年1月28日日曜日
3次元以上のSDP の錐は、SOCP では表現できない
2次元の半正定値行列の成す錐が SOCP で書けることは良く知られている事実だけど、3次元以上の場合に SOCP では書けない、ということが証明されていた。
詳しくは、
On representing the positive semidefinite cone using the second-order cone
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10107-018-1233-0
に載っていた。
そういえば、SOCP を LP で任意精度で近似するのは LPP を使えばできるけど、SDP を SOCPで任意精度で近似するっていうのは出来るんだろうか?
それが今後の展開なんだろうか?
詳しくは、
On representing the positive semidefinite cone using the second-order cone
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10107-018-1233-0
に載っていた。
そういえば、SOCP を LP で任意精度で近似するのは LPP を使えばできるけど、SDP を SOCPで任意精度で近似するっていうのは出来るんだろうか?
それが今後の展開なんだろうか?
2018年1月18日木曜日
論文読み:A Network Flow Model for Irrigation Water Management
灌漑施設についてネットワーク最適化問題として定式化して解く、という論文があったので目を通してみた。
A Network Flow Model for Irrigation Water Management
https://journals.lib.unb.ca/index.php/AOR/article/view/20397
解く手法は、min cost flow を使っている。
論文のモデルは結構面白いかと思うが、この論文をベースに何かするとしたらベンチマーク問題のようなものがないとちょっと難しいかと思う。
やはり、データが整理されている、というのは重要な点なのかもしれない。
A Network Flow Model for Irrigation Water Management
https://journals.lib.unb.ca/index.php/AOR/article/view/20397
解く手法は、min cost flow を使っている。
論文のモデルは結構面白いかと思うが、この論文をベースに何かするとしたらベンチマーク問題のようなものがないとちょっと難しいかと思う。
やはり、データが整理されている、というのは重要な点なのかもしれない。
2018年1月10日水曜日
論文読み:Augmented Lagrangian functions for cone constrained optimization: the existence of global saddle points and exact penalty property
今回は、Journal of Global Optimization に掲載されていた
Augmented Lagrangian functions for cone constrained optimization: the existence of global saddle points and exact penalty property
をチェックしてみた。
基本的には、タイトルが示す通り、錐最適化問題についての augmented Lagrangian についての理論的性質を調べている、というものだった。
数値解法については特に触れてなくて、解の性質などを中心に解析している感じだった。
この論文とはちょっと離れるが、最近はinexact な Newton 法、内点法、augmented Lagrangian については調べるようにしていて、こういったものを使うと SDP に対する内点法を今までよりも高速に計算できるアルゴリズムを作れるかも、と思ったりしている。
(どうやってアルゴリズムを作ればいいか、という全体の枠組みは分かりつつあるので、それぞれのステップをきちんと作る方法を調べている、というところ。)
Augmented Lagrangian functions for cone constrained optimization: the existence of global saddle points and exact penalty property
をチェックしてみた。
基本的には、タイトルが示す通り、錐最適化問題についての augmented Lagrangian についての理論的性質を調べている、というものだった。
数値解法については特に触れてなくて、解の性質などを中心に解析している感じだった。
この論文とはちょっと離れるが、最近はinexact な Newton 法、内点法、augmented Lagrangian については調べるようにしていて、こういったものを使うと SDP に対する内点法を今までよりも高速に計算できるアルゴリズムを作れるかも、と思ったりしている。
(どうやってアルゴリズムを作ればいいか、という全体の枠組みは分かりつつあるので、それぞれのステップをきちんと作る方法を調べている、というところ。)
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