2016年10月13日木曜日

RAMP1日目雑感

今日は、RAMP1日目、ということで、聞いてきたことの中から、いろいろと思ったことなどを、つらつらと書いておいてみる。


1.Optimality theorems for convex optimization problems
by Gue Myung Lee (以前に、韓国の応用数理学会の会長だったような気がするけど、他人の空似かも)

いろいろな最適性条件を扱っている。
Theorem 4.1 が「constraint qualification が必要ない最適性条件を作っている」ということなので、これがどういうアイデアで実現できているかを把握できれば、他の証明などにも発展できるかもしれない。
また、SOS-convex という概念を扱っている。キーワードとしては面白そうなので、どういった実用例・応用例があるか把握してみたい。

2.Nonsommth semi-infinite multiobjective optimization problem
by Do Sang Kim

無限個の制約がある多目的最適化問題について扱っている。
どうやら efficient と weakly efficient の違いが、最適性条件にも影響しているようだ。
今日の話は最適性条件の理論面が中心だったけど、計算手法としては、
Approximate quasi efficient solutions in multiobjective optimization
http://ssmr.ro/bulletin/pdf/51-2/predamod.pdf
が参考になるようなので、あとでチェックをしてみるといいかと思う。
また、今日の話では、どれだけ高速に計算できるか、などの話はなかったので、そういった視点からみると、何かいいアイデアが浮かんだりするだろうか?

3.From symmetric cone optimization to nonsymmetric cone optimization: Projection onto nonsymmetric cones
by Jein-Shan Chen

対称錐は、self-dual と homogeneous の2条件を満たす錐であって、これらのときに内点法が上手くいくことになっている。
これらの2条件を満たさないような錐のときにどうなるか、ということ。
特に錐への射影を陽に計算する手段を作れるかどうかを、いくつかの錐について議論している。

個人的に思うのは、self-dual と homogeneous のうち、self-dual はいいにしても、homogeneous は物理でいうところの相対性理論と結びつくところだから、こっちを外すのはしんどいかと思う。
homogeneous であって self-dual でないところがどういう構造をしているのか、のあたりが面白そう。

4. Highlight on recent progress for the trust region subproblem and its variants
by Ruey-Lin Sheu

trust-region subproblem は x^T x \le 1 の制約を持つ QCQP だけど、半径1以外の制約にどのような制約が入ってくると、どれだけ難しくなるか、という話。
Iterative reduction procedure という、問題を分割して解く手法を提案している。
あとで細かく論文を確認してみると良さそう。




あと、個人的には、今日の帰り際にRuey-Lin Sheu 先生に挨拶できたのが良かった。
5年前にお世話になっていながら、そのあとに直接お会いできる機会がなかったので、今回挨拶できたのは良かったと思う。

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